お風呂でスマホを使う人に、絶対に知っておいてほしいこと
毎日の情報収集やコミュニケーションに欠かせないツールとなっているスマートフォン(スマホ)。
防水対応の機種が増えたこともあり、入浴中にもスマホを使っているという人も少なくありませんよね。
でも、ご存じですか?
お風呂でスマホを使うということは。一歩間違えると「死亡事故」に即つながってしまうということを!
海外で続発している、入浴中の感電死
近年、海外では入浴中のスマホ利用で感電死してしまうという痛ましい事故が続発しています。
さっそく実際に起きてしまった死亡事故の事例をご紹介します。
アメリカ(2017年)
ロシア(2016年)
フランス(2017年)
イギリス(2017年)
この4つの事故には共通点があった!
実は、これら4件の感電死事故には共通点がありました。
それは、4人とも充電しながら入浴していたという点です。
※写真はイメージです
たとえばアメリカの14歳の少女の場合、浴室にスマホを持ち込み、ケーブルをタオルの上に置いて充電。
その様子を写真に撮り、
「延長コードを使えば入浴中でも充電できる」
というメッセージを友人に送信し、それが最後のメッセージとなってしまったそうです。
また、イギリス事故の場合、浴室外のコンセントから延長コードを使って充電器につなげ、その充電器が胸にの上に乗った瞬間に感電事故が発生したそうです。
日本人の私達からすると
「お風呂に入りながら、どうやって充電するの?」
と考えてしまいますが、海外では洗面所とお風呂がつながっているところも少なくありません。
このため、お風呂の中にいながらにして、延長コードを利用すれば、洗面所のコンセントを利用することが日本よりも簡単にできてしまったのかもしれませんね。
「充電しながら」の何が危険なのか?
ここであらためて感電の原因をおさらいしておきたいと思います。
感電とは、何らかの原因により人体に電流が流れてショックを受けることです。
電流の大きさや流れた時間、および電流が通った部位(経路)によって人体への影響はまったく異なります。
たとえば冬場などによく起きる静電気は、数mA(ミリアンペア)程度の非常に微量な電流が一瞬流れるだけですので、パチッと痛みを感じるくらいで済みます。
一方、電気を通しやすい「水分」が豊富な湯船に充電中のスマホを落下させた場合、50mAを超える電流が体内に流れると言われています。
電流は5mAを超えると耐えられないほどビリビリ、50mA以上なら「生命が相当危険な状態」になるとのことですので、充電中のスマホを落下させることが致命的であることは間違いありません。
[cc id=1168]
モバイルバッテリーにも要注意
上記の事故の原因を考えると
「それなら、充電しながらじゃなければ問題ないの?」
と思ってしまいますが、シャワーを浴びていた16歳の少女が、モバイルバッテリーを床に落としてたために感電死をしたという事故もロシアで発生しています。
「充電中はさすがに危険でしょう!」
とわかっている方でもモバイルバッテリーとは意外な盲点だったのではないでしょうか。
まとめ
近年、スマホがあまりにも私達の身近になりすぎているため、電子機器であるということをつい忘れてしまいますよね。
でも、身近で大切な自分のツールが、お風呂やシャワーなど、「水」に近い場所で使用すると命を脅かす危険性もあるということを心に留めておきたいものです。
特に気をつけたいのが防水仕様のスマホです。
最近ではお風呂で使用することを「OK」としている機種も発売されていますが、機種によっては水濡れはOKだけど、お風呂は「NG」というものも少なくありません。
自分のスマホがどういう仕様なのかも、メーカーのホームページなどできちんと確認してから使用したいものですね。
もちろん、防水仕様でも「充電しながら」や「モバイルバッテリー使用時」は、決してお風呂では使用しないように!
防水仕様でないものや、また防水タイプでもお風呂で使用が心配な方は、最近はだいぶ安くなってきたスマホ用の防水ケースを活用してくださいね。
また、以前アメリカで入浴しながらヘアドライヤーを使っていた女性が、誤ってバスタブにドライヤーを落下させてしまい、感電死したというニュースを耳にしたことがあります。
これも「通電中」のドライヤーだったというところがポイントでした。
同様の家電製品で言えば、電気シェイバーや、アロマライトなどを「通電しながら」使えば同じように危険な状況を招いてしまうことが想定されます。
決して取り返しがつかない悲劇が起きないよう私たちも電気の便利さと怖さを理解しながら使いたいものですね。
ライター:湯川めぐ